中国では馒头mántouや包子bāoziが安く、朝食やおやつに馒头や包子を食べる人は少なくありません。
特に朝の通勤通学の時間には、ワゴンのようなものを引いたおばちゃん達がどこからともなく現れて、馒头mántouや包子bāozi、豆乳やジュースなどを道端で販売しています。
この包子bāoziというのは日本のあんまん、肉まんのようなものです。
しかも中身の種類が豊富です。
馒头mántouと言うのはあんまの皮の部分だけで中身の入っていないものですが、ゴマやカボチャを生地に混ぜ込んだ馒头もあってこれまた種類が豊富です。
今のところ私が食べた包子bāoziのなかで気に入っているのが芝麻包zhīma bāoというもので、ゴマあんに砕いたピーナッツが混ざっているものです。
ちょっと変わった物もある
ちょっと変わった包子bāoziに水晶包shuǐjīng bāoというのがあります。
中身は確かに水晶のように透き通った角切りのものがいくつも入っていて、甘いようなでもちょっと脂っぽいような感じもします。
はじめは梨を角切りにして油で炒めたのかな、と思っていたのですが、それにしては歯ごたえがあります。
実はこれ、豚肉の脂身の部分を角切りにして砂糖を加えて炒めたものだったのです。
もともとお肉の脂身が嫌いな私、それが馒头mántouの具だと知った途端なんだかちょっとだまされたような気分になります。
なんでこんなものを具にするのかと・・・。
それでもこの包子bāozi 地元の人達には人気があるようでけっこうみんな買っていきます。
市場で豚肉を買う時などもお店の人は脂身の多いお肉を勧めてくれます。
つまり中国人はお肉の脂身を好んで食べるようです。
私はいつも
「我不要皮wǒ búyào pí」(皮はいらないから)
と言って豚肉の皮の部分は剥いでもらうのですが、お店の人によっては
「这皮对美容很好啊zhè pí duì měi róng hěn hǎoa」
(この皮が美容にいいんだよ。)
と皮がいらないなんて不思議とばかりの反応を示します。
日本できれいにスライスされてパックに入ったお肉を食べて育った人間にとって、その場で解体して売っている肉を買うだけでもかなりがんばっていると思うのに、豚の皮まで喜んで食べるようになるまでにはもう少し時間が必要だと感じます。
そんなわけで水晶包shuǐjīng bāoの中身を知ってからはこの包子bāoziは買わないようにしています。
目上の人対して使わないようにしたい表現「干嘛」
今日のお昼は簡単に包子bāoziで済ませようと思い、近所のお店で包子を注文して待っていると、手にお金を握りしめた近所に住んでいると思われる子どもたち三人が包子を買いにやってきました。
そのうちの一人はまだ2,3歳の幼い女の子です。
私がその子に向かってニコッと微笑むと、なんといきなり
「干嘛gān ma」=何だよ!?(お前)
と言ってにらみつけられてしまったのです。
この表現、あんまり美しい表現ではなく、どちらかと言うとムッとしている時に使う表現です。
例えば、信号待ちをしている電動バイクに、よそ見をして運転していた電動バイクがちょっと接触してしまいます。
するとぶつけられた方の人が
「干嘛gàn ma」(なによ)
とムッとしながら相手をにらみつけるという感じです。
せっかく可愛いから微笑んでみたのに 2,3歳の子供の口からこんな小憎たらしい反応が返ってきて思わずこちらも
「干嘛gàn ma」(なによ)
と言いたくなってしまったのですが、ここはやはり大人ですからぐっとこらえることにしました。
今の中国では一人っ子が多く、子どもは多くても二人までなので、子どもの頃から自己主張が強くわがままな子どもが多いと言われていますが、それは日常のいろいろな場面で強く感じます。
もし中国語で、しかもかなり強い口調で
「干嘛gàn ma」(なによ)
と言われたら、相手はかなりムッとしていると思っていいでしょう。
そして口調にもよりますが主張の強い表現なので、くれぐれも目上の人に向かって使わないように気を付けましょう。