ここ中国では新年といえば春節、つまり旧暦による正月が一年の始まりとされています。
一般に中国人は春節のことを过年guòniánと言います。

2016年は2月7日がいわゆる大晦日、家族揃って食事をし、この晩から2月8日の元旦(初一chūyī)の明け方まで爆竹を鳴らしたり花火を上げて、外はたいそう賑やかというより騒がしくなります。

田舎から出稼ぎや商売で都市部で生活している人達もこの時ばかりは帰省して一家団欒を楽しみます。

国が定めている休日は7日間ですが、自分で商売をしている人たちは二週間から一ヶ月位休みをとったりします。

そんな訳で春節の前は街全体がいつもに増して活気付き、人で賑わいます。
大型スーパーの休みは2,3日なので助かりますが、市場は開いていません。

しかも过年の直前はこの時とばかりに野菜の値段が跳ね上がるので少し前もって買い込んでおく必要があります。

日本でも年末年始は何がと接待の機会が増えますが、中国でも同様です。
ただ、过年guòniánの期間はみんな実家に戻ってしまうので、仕事上での付き合いと言うよりは親戚や幼なじみ、同級生といった旧友との付き合いが多いようです。

この時期に結婚式を挙げるカップルも少なくありません。
ちょうどみんなが帰省している時期なので、招く側も招かれる側も都合がいいという訳です。

私の友人も毎年この時期に帰省しますが、それも良し悪しだと言います。
彼女いわく、学校を卒業してから何の音沙汰もなかったのに、この時とばかりしっかり連絡をくれる御祝儀目当て(?)の招待がここ数年増えているとのことです。

彼女の場合应酬yìngchou(付き合い)ということで出席してきたようですが、確かにこれはげんなり…でしょう。

应酬と面子の微妙な関係

私の知り合いが、旦那さんは普段から付き合いの接待が多く、家族と過ごす時間がほどんどないとつぶやいていたことがあります。

「他应酬太多,因为他爱面子,所以周围的人常常跟他喝酒。tā yìngchou tài duō , yīnwèi tā ài miànzi , suǒyǐ zhōuwéi de rén chángcháng gēn tā hējiǔ 」

(彼は付き合いが多すぎるの。彼は面子を重んじるから周りの人もしょっちゅう彼とお酒を飲むっていう訳。)

始めは付き合いの接待と面子の関係がよく分かりませんでした。
中国人は面子を重んじると言われていますが、程度は人によって随分違います。

爱面子ài miànzi と言って特に面子を重んじる中国人を上手に利用するしたたかな中国人もいるのです。

例えばみんなで食事をしたり飲みに行く際、爱面子ài miànzi の彼も誘います。
会計の際、爱面子ài miànzi の彼が自分が会計をすると言います。

周りの友人達は始めからそのことを知っていてるのですが、とりあえず自分が払うとお互い言い合います。

すると爱面子ài miànzi の彼が絶対に自分が払うと言い張ります。
すると周りの友人達は彼の顔を立てることにして彼に会計をしてもらうと言う訳です。

爱面子ài miànzi の彼は自分の顔が立ったことで満足し、周りの友人たちも彼のおごりでちゃっかり飲み食いしちゃったという訳です。

应酬yìngchou(付き合い)にも面子が関わっている一例ですが、まだまだ中国を知らない自分を感じた瞬間でした。