友人と出かけた時のことです。
友人には幼稚園に上がる前の子どもがいて、その子はどうもその日は寝起きが悪かったようで朝からご機嫌ななめです。

いつものように
「吃饭了吗?chīfàn le ma ?」(ご飯食べた?)
とその子に尋ねると、

お母さんが代弁するかのように
「他,还没吃。tā , hái méi chī 。」(この子はまだ食べてないの。)
と言います。

どうりでご機嫌ななめなわけです。

それじゃ、まず子どもに何か食べさせてあげるように勧めると、彼女は子どものために近くの饅頭やで包子(肉まんやあんまんのようなもの)と豆乳を買い求めます。

その子もさすがにお腹が空いていたのか歩きながらパクパクと美味しそうに食べ始めます。

ちょっと一言:日本では子どもに何か食べさせる時に歩きながら食べさせる姿はあまり見かけませんが、中国では歩きながら饅頭や包子を食べるのは結構よく見かける光景で、お行儀が悪いという感覚はないようです。

でも、半分くらいまで食べるともうお腹がいっぱいなのか、お母さんのかばんに入っている飴を欲しがります。

お母さんとしてはきちんと食べきってから飴を食べるように子どもに言います。

「・・・不了」はこういう時に使うんだ

そこでその子が、
「吃不了chī bùliǎo」(もう食べきれない)
と言います。

それが本当なのか、言い訳なのかよく分かりませんが、とにかく子どもとしては量が多くて食べきれないということです。

その時、「・・・不了」はこういう時に使うのかと一ついい勉強になりました。

別の時に友人と食事をする約束をしていたのですが、その前の晩に彼女から連絡があって、高熱がでて、お腹も下してしまったので明日は行けないということでした。

その際にも彼女が「我明天去不了wǒ míngtiān qù bùliǎo」(明日は行くことが出来ない)
という表現を使っていました。

日常会話の中で「・・・不了」を使う機会って結構あります。
誰かに何かに誘われたけどその日は残業で行けない場合には、不可能を表すこの表現が使えます。

もちろん、ひと言「不好意思bùhǎoyìsi」(すみません)と言い添えると全体の語気が和らぐことでしょう。