都市化が進んでいる中国の二級都市では、区画整理や道路の拡張の為に古い建物がどんどん取り壊されています。
それとともに最近は外資系のショッピングモールの進出で、個人経営の小さなお店はお客を奪われ、店をたたむという状況も見られます。
日本でも昔は賑わった商店街がスーパーやコンビニの進出で今ではひっそりとしていて、買い物に来るのは近所のお年寄りだけという状況が見られますが、中国でも今後そのようになるのは時間の問題のように思います。
ただし、中国の場合は人口も多いのでそれなりに個人のお店もまだまだ生き残っています。
面白いのは中国では同じ通りに同じ店ばかりがいくつも立ち並んでいることです。
例えば靴屋であればその近所は靴屋ばっかりだったり、照明器具であればその辺り一体が照明器具のお店だったりするのです。
一度照明器具を購入するために入ったお店で、どうして同じものを売るお店ばかりが近くに集まっているのかと店員に尋ねたことがあります。
するとちょっと考えたあとで、
「这样 顾客不用跑来跑去吧。zhèyàng gùkè búyòng pǎo lái pǎo qù ba 。」
(そうすればお客さんが行ったり来たりしなくて済むでしょ。)
との答えが返ってきました。
確かにそうかもしれないけど、結局お客の奪い合いというか、お店のつぶし合いになるんじゃないのかなとこちらは心配してしまうのですが、そこまでは考えていないようです。
きっとまだそこそこ景気がいいからお店を開いていれば人が入るのでしょう。
最近よく聞く景気を表す表現は・・・。
でもこの一年だけでも随分変化が見られるように感じます。
例えば以前はお店の人に最近景気はどう?と尋ねると、
「挺好的tǐng hǎode」(悪くないよ)
というような返事が帰って来ました。
それでも最近よく聞くのは、
「一般般yìbān bān」(ふつう)
という答えです。
なんだかこの返事って日本でも聞いたことがあるような気がします。
ちょっとかったるそうにしている今どきの若者が
「最近どう?」
と聞かれた時に言う
「ふつう・・・。」
というあれです。
普通だからいいのかと言うとこれまたちょっと微妙です。
人によってはいい方に近い普通だけど謙遜して、
「一般般yìbān bān」(ふつう)
と言う人もいれば、
悪い方に近い普通だけど面子を考えて、
「一般般yìbān bān」(ふつう)
と言う人もいます。
はたまたかったるそうな日本の若者のように会話を発展させる気持ちがないために、
「一般般yìbān bān」(ふつう)
と言うこともあります。
便利だけどちょっとつかみどころがない表現、それが「一般般yìbān bān」(ふつう)とも言えるでしょう。