中国では子育て中のお母さんたちをよく見かけます。
一人っ子政策を取って30年、男女の出生率に不均衡が現れたこともあって、このたび一人っ子政策が緩和される事になりました。

具体的には夫婦のどちらかが一人っ子であれば第二子の出産を認めるというものです。

中国では子育ては祖父母に任せて夫婦はお金を稼ぐという習慣があります。
都市部であれば祖父母と一緒に生活できますが、田舎だと夫婦だけ出稼ぎに行き、子どもと顔を合せるのは春节の時だけというパターンも決して少なくありません。

それでも若い人たちの中には子育てはやはり自分でしたいという考え方も増えているようです。

経済的な余裕があれば、自分で子育てしている若いお母さんたちもけっこう見かけるようになりました。

それでも古くから祖父母が子どもの世話をする習慣によって、今子育て中のお母さんたちも、自分が直接親から世話やしつけを受けてこなかった為、どのように子育てしていいのかさっぱり分からないようです。

人によっては子どもが言うことを聞かなければとにかく叩くという方法をとっているお母さんもいます。

また、子どもの機嫌を損ねると始末が大変なので、子どもの言うなりになって甘やかしてしまうお母さんたちもみかけます。

子育て中のお母さんたちも相当ストレスたまってます

中には育児ノイローゼと思われる反応のお母さんたちもみかけます。

以前友人の家に呼ばれて行った時のことです。
やんちゃな男の子のお母さんが子どものやんちゃぶりに手を焼いています。

その日は特別に子どもがやんちゃだったのか、お母さんが疲れていたのか、とうとうお母さんがキレてしまいました。

「气死我了~!qì sǐ wǒ le ~ !」(もう、頭にきた~!)
とお母さん、とうとう子どもを置いて家から出て行ってしまいました。

一体この子、置いていって誰が面倒みるの・・・?という感じでしたが、幸い少ししてからそのお母さんが子どもを迎えに来てくれたのでホッとしました。

きっとそのお母さんも毎日の子育てで疲れやストレスが積もりに積もっていたのでしょう。

この「气死我了~!qì sǐ wǒ le ~ !」(頭にきた~・ムカつく~)という表現、これまでに何度か耳にしたことが有りますが、すねた若者たちの口からというよりは、子育て中のお母さんたちの口からだったりするのです。

私も、子育て奮闘中の中国人の友人がこの言葉を発する時には相当ストレスがたまっている証拠だと感じ、出来るだけ彼女の話しを聞いてストレスを発散できるようにしています。

「气死我了~!qì sǐ wǒ le ~ !」(頭にきた~・ムカつく~)という表現、決して美しい表現ではありませんが、こんな表現を使っている人を見かけたら、そうとうストレスがたまっていると理解しましょう。