来客を見送る時、日本でも「お気をつけて」などという表現を使うものです。
相手を見送るだけでなく気遣いの気持ちも伝わる美しい表現です。
中国語でもやはりこれと似たような表現があります。
よく聞くのは「慢走màn zǒu」とか「好走hǎozǒu」という表現です。
表現の仕方は地域によっても多少違いがあるようです。
以前に住んでいた地域では「慢走màn zǒu」というのが一般的な表現でした。
そのため今住んでいる地域でも始めのうちは来客を見送る時に同じように
「慢走màn zǒu」という表現を用いていました。
でも友人の家に遊びに行った際、友人が見送ってくれる時に使った表現は
「好走hǎozǒu」という表現でした。
また、買い物で親しくなった店員さんが別れ際にやはり「好走hǎozǒu」といって見送ってくれたことがありました。
もちろんこの地域でも「慢走màn zǒu」という表現を聞くことが全くないわけではありません。
それでも「好走hǎozǒu」という表現のほうがこの地域ではどうも馴染みがあって日常的に使う表現のようです。
客が去り際に店主に言う表現もある
また、お客さんが買い物をした後、店主に対して「好生意啊hǎoshēng yì a」と言うのもよく耳にします。
相手の商売がうまくいくようにという気遣いを表現する去り際の挨拶と言えるでしょう。
日本でもよく大阪などでは商売人どうしが「儲かってまっか」という表現をあいさつとして用いることがあると聞きます。
この場合も商売がうまくいっているかどうかというよりは、相手を気遣う気持ちを含んだ挨拶表現として用いられるのでしょう。
同様に、客または店に来た商売人が帰り際に店主に「好生意啊hǎoshēng yì a」と言って店を出て行くのも気遣いを含んだあいさつ表現と言えます。
こうした表現によって相手を気遣い、つながりを大切にする気持ちも表すことができるのです。