中国では主に若い女性が女性に呼びかける時に
「美女měinǚ」(お姉さん)
ということがあります。
もちろん男性が女性にこのように呼びかける場合もありますが、ちょっと冷やかしたようなニュアンスや関心を向けて欲しいというようなニュアンスもあり、そうとられる場合もあります。
はじめてそのように呼びかけられた時には思わず「美女?měinǚ」っていったい誰のこと?と周りを見回してしまいました。
明らかに周りには私意外に人はいません。
「美女měinǚ」と呼びかけられて嫌な気持ちになる人はまずいないでしょう。
もちろんその呼びかけは日本語で言うところの「お姉さん」に近い意味合いです。
また相手がきれいかどうかはあまり関係ありません。
日本でも明らかに中年の女性に向かって店員さんが「お姉さん」と呼びかける場合があります。
そう言われた女性は自分でもお姉さんと言われる年齢ではないことは分かっているのですが、決して悪い気はしません。
でもその緩んだ気持ちにつけ込まれて、お店の人の勧める商品をあまり考えずに買ってしまった、なんて経験をしたことのある人は少なくないことでしょう。
どんな場面で「美女」(お姉さん)を使うの?
中国で「美女měinǚ」(お姉さん)と呼びかけられる場面としてはやはりキャッチセールスがあります。
また、市場で買い物をしている時に自分の商品を買ってもらいたいお店の老板láobǎn(店長)が、
「美女、你想买什么?měinǚ 、 nǐ xiǎng mǎi shénme?」
(お姉さん、何を買いたいの?)
と呼びかけてくることがあります。
あるいは道を尋ねたいときに近くにいる女性に呼びかける場合にもこの表現を用います。
また、エレベーターに乗った際に両手がふさがっていたりして自分の降りる階を押せない場合、扉の付近にいる女性に、
「美女,请按七楼。měinǚ , qǐng àn qī lóu」
(お姉さん、7階を押してください。)
というような場面は日常よく見かけます。
もしかすると中国語のテキストなどでお姉さんという呼びかけを「小姐xiǎojie」と紹介しているものがあるかもしれません。
でも中国ではこの表現はどちらかと言うと飲み屋の女性的なイメージがあります。
日本で言うところの飲み屋の女性に客のおじさんが「ねえちゃん~」と呼びかけるような感じです。
もちろん名前の後に「・・小姐・・・xiǎojie」とつける呼び方にはそういったニュアンスはないようです。
最近では「美女měinǚ」と呼びかけられても「はいはい、私のことね」と、驚くことも周りを見回すこともなくなるまでになりました。