少し前、仕事の都合で出張していた中国人の友人と久しぶりに連絡がとれ、週末の午前10時に近所のマックで会おうということになりました。
10時前に店に着くと、ちょうど彼女もやって来ました。
10時前ということはまだ朝マックが間に合うので、(朝食は食べたのですが)久しぶりに朝マックを注文することにしました。
中国では朝マックは10元位です。
私が注文したのはエッグマフィンとコーヒーのセットです。
エッグマフィンといえばエッグとベーコンが入っているものと思っていたのですが、さすが10元だからかベーコンなしでした。
彼女が注文したのはホット豆乳と油条yóutiáo(揚げパンのような物)で中国のマックならではのメニューです。
最近はマックカフェもあり、隣のおじさんはカップに注がれたカプチーノをおいしそうにすすっています。
私が5年前に中国に来た時には想像もつかなかった光景ですが、中国人の生活も大きく変化していることを実感した瞬間でした。
中国で流行語になった表現ー正能量
彼女に最近の状況や仕事について尋ねると、いろいろとあったことを話してくれました。
中国人は人にもよるのですが、仕事が続かない人が多く、旧正月を機に仕事も生活も一新するというのをよく耳にします。
彼女の場合今の仕事はすでに数年続けているので、その彼女が今の仕事を辞めようと思っているというのにはそれなりの訳がありそうです。
どうしたのか尋ねると、自分より長く勤めている同僚のおばさんの一人とうまくいってっていないとのことです。
人間関係のトラブルはどこの国も変わらないようです。
最近もその人から
「你是个负能量的人nǐ shì gè fù néngliàng de rén」(あんたはマイナスの影響力の人間だよ)
と言われてかなりカチンときたとのことでした。
この時始めて负能量という表現を耳にしたので、思わず
「诶,负能量是什么意思?éi , fù néngliàng shì shénme yìsi ?」(えっ、负能量ってどういう意味?)
と尋ねると、
「正能量的相反的意思。zhèng néngliàng de xiāngfǎn de yìsi 。」(正能量の反対の意味だよ。)
との答えでした。
负能量fù néngliàngとはマイナスエネルギーという意味です。
その反対の正能量zhèng néngliàngはプラスエネルギーです。
それ以来、中国人の友人達と話していると正能量zhèng néngliàng、负能量fù néngliàngという言葉をよく耳にすることに気付くようになりました。
元々この正能量zhèng néngliàng言葉、イギリスの心理学者リチャード・ワイズマンの著作「Rip it up 」の中国語訳名とされたことで広がり、流行語になった言葉だということを後で知りました。
中国経済も数年前に比べると下り坂傾向にあるので、明るい話題や正能量zhèng néngliàng(プラスエネルギー)を求めている中国人は少なくないようです。