中国茶と聞いて日本人がすぐに思い浮かべるのはウーロン茶やジャスミン茶でしょう。
実際中国に来てお茶の種類の豊富さには驚きました。

北京にいた時には空気が乾燥しているせいもあって、大抵の人がお茶を入れる専用の水筒を持ち歩いていました。

お茶の葉だけでなく、クコの実を入れたり、花茶huācháを入れてオリジナルのブレンド茶を作っている人もみかけました。

その当時飲んだお茶で特に気に入ったのが龙井茶lóngjǐngcháというお茶です。
緑茶の一種で大変香りがよく、渋みが少なくとろみのある 飲みやすいお茶です。
茶葉が細長いのが特徴です。

若い女性は花茶huācháを好む傾向があって、美容によいバラの花を紅茶などにブレンドする人もいれば、熱を下げる効果のある菊の花にクコの実をブレンドして夏場に飲むようにしている人もいました。

また喉の痛みや咳を和らげる効果のある金银花jīn yín huāと好きなお茶をブレンドする人もいました。

男性に人気があるお茶の一つに普洱茶pǔ ěr cháがあります。
何でもメタボ予防には最適なダイエット茶ということです。

普洱茶は黒茶hēi cháの一つで独特の香りがあって、旨味と甘味と渋みにも似たものを同時に感じるお茶です。

普洱茶には生茶shēng cháと熟茶shú cháがあって、これが同じお茶かと思うほど色も香りも違います。
生茶shēng cháは渋みがありますが同時に後味がスッキリしています。

熟茶shú cháは年数が経つほど価値があってお値段も高くなります。
もちろん味もまろやかさが増します。

中国人からもてなしを受けたら

中国人は人が好きで、もてなし好きです。
人によっては初めて会っても
「进来喝杯茶吧。jìnlái hē bēi chá ba」(入ってお茶でも飲んでいかない?)
と言ってくれる人もいます。

それでも気を付けなければならないのは、初対面で
「进来喝杯茶吧。jìnlái hē bēi chá ba」(入ってお茶でも飲んでいかない?)
と言われる場合は大抵社交辞令であることです。

何度か断っても誘われるようならそこで初めて腰をおろした方が無難でしょう。

同様の理由で初対面で
「我们一起吃饭吧。wǒmen yīqǐ chīfàn ba」(一緒に食事していかない?)
と誘われる場合にも、辞退した方が無難です。

最近こんなことがありました。
お昼すぎに市場に買い物に行くと、顔みしりの肉売り場のおばちゃんがお粥を食べています。

通りすがりに挨拶すると、自分の食べているお粥の器を差し出して
「你也吃吗?nǐ yě chī ma ?」(あんたも食べる?)
と言うのです。

自分の食べているものを相手に差し出すなんてエゲツナイと思うかもしれませんが、社交辞令ではあっても自分のものを分け与えようとする一種のもてなしの気持ちの現れなのです。

その時には笑顔で
「不用,不用,我已经吃了。búyòng , búyòng , wǒ yǐjīng chī le」
(いいよ、要らない、私もう食べたから。)
と言って軽く交わしました。

もちろん相手との関係を築いていくうちに本当に食事に誘われることもあるでしょう。
この場合、友人として認められた証拠とも言えます。

もし、引き続き辞退し続けるなら、相手との友情を築きたくないと思われてしまうこともあるので注意が必要です。

この辺は上手に識別して、時にはもてなしを受けたり、また別の時に自分が相手を食事に呼んだりして良い関係を築いていきたいものです。